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さみしくなります。

じいちゃんの物言いによく似たHさんが亡くなった。
 昨夜が通夜で今日が告別式。
 まじめな顔から、おもしろいことばがでるHさん。
 Hさんの息子さん夫婦に用事があっておうちに行くのだが
本人にはなかなか会えずHさんと話すときのほうが多かった。
 
 通夜の席で、初めてHさんの若いときのことを知った。
 支那事変(日中戦争)で4年間兵隊に。
 帰ってきてからは、役場の兵事係を。
 自分は生きて帰ってきたけれど、仕事とはいえ、村の人たちに、召集令状を配るというのは、許せないことだったみたいだ。
 終戦になると、すぐ役場を辞めたという。
 息子さんが話のわかる年齢になってから、話されたという。
 あのとき、戦死していれば、5人の子供ではなく、お前一人やったろうね、という言葉も添えて。

 字も上手、歌もよむ。さまざまな役職に歩こう会。
 旅行には必ず二人で。 
 私が行けば「野菜もっていかんね」と、ご夫婦で。
 Hさんのことが気にかかったのだろう。おばちゃんは一足早く、あっというまに亡くなった。49日が過ぎたばかりである。

 出棺時のあいさつは、Hさんの遺言でお孫さんがされた。
 「90歳、大往生万歳!」と、万歳三唱。
 さすがHさんらしい、と感心したり、涙が出たり。
 もっと話を聞いておけばよかった、と少し悔いが残る。
 
 Hさんからもらった 明日葉 。私が何にも手入れしないので、増えはしないが、無くなりもしない。今年もちゃんと芽がでるだろうか。

 Hさん、ひとみさん、と親しくこの地域は呼び合う。同じ苗字の家が多いので、名前でないと誰が誰やらわからないからである。
 結婚して津丸に来た。38年が過ぎた。
 「ひとみさん」と、やさしく呼びかけてくれた人たちが亡くなるのは寂しい。ふっと気がつけば、いつのまにか「ひとみおばちゃん」と呼ばれることのほうが多くなっていた。これもまた寂しい。

 



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ありがとうございます。












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